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刑集 第53巻3号339頁  (おから事件最高裁判所判例)

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主    文

本件上告を棄却する。

理    由

弁護人谷口茂高の上告趣意は、単なる法令違反、事実誤認の主張であって、刑訴法四〇五条の上告理由に当たらない。
所論にかんがみ、おからが廃棄物の処理及び清掃に関する法律(平成四年法律第一〇五号による改正前のもの)二条四項にいう「産業廃棄物」に該当するか否かにつき、職権により判断する。

右の産業廃棄物について定めた廃物の処理及び清掃に関する法律施行令(平成五政令第三八五号による改正前のもの)二条四号にいう「不要物」とは、自ら利用し又は他人に有償で譲渡することができないために事業者にとって不要になった物をいい、これに該当するか否かは、その物の性状、排出の状况、通常の取扱い形態、取引価値の有無及び事業者の意思等を総合的に勘案して決するのが相当である。

そして、原判決によれば、おからは、豆腐製造業者によって大量に排出されているが、非常に腐敗しやすく、本件当時、食用などとして有償で取り引きされて利用されるわずかな量を除き、大部分は、無償で牧畜業者等に引き渡され、あるいは、有料で廃棄物処理業者にその処理が委託されており、被告人は、豆腐製造業者から収集、運搬して処分していた本件おからについて処理料金を徴していたというのであるから、本件おからが同号にいう「不要物」に当たり、前記法律二条四項にいう「産業廃棄物」に該当するとした原判断は、正当である。

よって、刑訴法四一四条、三八六条一項三号により、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり決定する。

平成一一年三月一〇日
最高裁判所第二小法廷

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